お父様やお母様の相続(一次相続)が終わり、「ようやく落ち着いた」と感じている方は少なくありません。遺産分割協議を終え、名義変更の手続きも一段落した——そのような状況では、次の相続のことまで考える余裕はなかなか生まれないものです。
しかし、一次相続での遺産の分け方が、数年後あるいは十数年後に訪れる「二次相続」の税負担や家族間の紛争リスクを大きく左右することがあります。広島市内や広島都市圏においても、収益不動産(賃貸アパートなど)や自社株をお持ちの方、高額な財産をお持ちのご家族から、二次相続に関するご相談を数多くいただいています。
本記事では、元裁判官・元公証人および広島家庭裁判所の現役非常勤調停官を含む弁護士が在籍する千瑞穂法律事務所が、二次相続を見据えた遺産分割の考え方と、今からできる生前対策について解説します。
1 「二次相続」とは何か——一次相続との違いをわかりやすく解説
(1)一次相続・二次相続の基本的な仕組み
ア 典型的な家族構成を例に
——「父が亡くなる(一次相続)→母が亡くなる(二次相続)」の流れ
二次相続とは、一次相続で相続人となった方が亡くなったときに発生する、2回目の相続のことをいいます。
たとえば、父・母・子どもという家族構成で考えてみましょう。父が亡くなった際の相続(一次相続)では、母と子どもが相続人となります。その後、母が亡くなった際の相続(二次相続)では、子どもが相続人となります。このように相続が連続して発生する状況が、二次相続です。
一次相続の段階では「配偶者の税額軽減」という大きな控除があるため、税負担は比較的軽く抑えられることが多いです。問題は、その次に来る二次相続です。一次相続でどのように遺産を分けたかによって、二次相続の税負担が大きく変わることがあります。この点を理解せずに一次相続の遺産分割を終えてしまうと、後になって取り返しのつかない事態を招くことがあります。
イ 「二次相続」と「数次相続」は別物——混同しやすい概念の整理
二次相続に似た言葉として「数次相続」があります。数次相続とは、遺産分割協議や相続登記などの手続きが完了する前に、相続人のうちのひとりが亡くなってしまい、次の相続が開始してしまう状態のことです。二次相続とは発生の状況が異なり、手続き上の対応方法も変わります。混同しないようにご注意ください。
(2)なぜ「一次相続が終わった直後」から備えるべきなのか
ア 一次相続での遺産分割の結果が、二次相続の税額と紛争リスクをそのまま決める
一次相続の遺産分割では「配偶者(母)にすべて相続させる」という選択をするご家族が少なくありません。感情的には自然な判断ですし、配偶者の税額軽減を最大限に活用すれば、一次相続の相続税をゼロまたは大幅に抑えることができます。
しかし、この判断が二次相続に与える影響を考えると、必ずしも最善とは言えない場合があります。一次相続で配偶者が受け取った財産は、そのまま二次相続の課税対象となります。二次相続では配偶者の税額軽減が使えないため、子どもたちが高額な相続税を負担しなければならないケースが生じます。「一次相続での節税」が「二次相続での増税」につながる——この逆転現象を防ぐためには、一次相続の遺産分割の段階から二次相続を見据えた設計が必要です。
イ 二次相続はなぜ「もめやすい」のか
——親が不在となり「子ども同士」で話し合う構造的な難しさ
一次相続では、存命の配偶者(母)が存在するため、子どもたちが大きく対立するケースは比較的少ない傾向があります。しかし二次相続では、調停役になっていた親がおらず、子どもたちだけで遺産の分け方を話し合わなければなりません。
広島市内およびその周辺エリアの相続案件を多く手がけてきた経験からも、二次相続での兄弟間トラブルは決して珍しいものではありません。兄弟間の普段の関係性、それぞれの生活状況や経済的な余裕の差、介護への関わり方の違い——そうしたさまざまな事情が、二次相続を機に表面化します。「自分だけが長年介護を担ってきた」「長男だから多く取るべきだという主張をされた」「不動産の評価額をめぐって意見が割れた」といった問題が、実務においては非常に多く見受けられます。生前のうちに対策を講じておくことが、ご家族の将来を守ることに直結します。
2 二次相続で相続税が「跳ね上がる」理由——税制上の5つの落とし穴
(1)相続人がひとり減ることで基礎控除が低下する
相続税には、課税対象から差し引くことができる基礎控除があります。その計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
たとえば、相続人が配偶者と子ども2人の合計3人であれば、基礎控除は4,800万円です。ところが二次相続では配偶者が相続人から外れるため、相続人は子ども2人だけとなり、基礎控除は4,200万円に下がります。差額の600万円が課税対象に加わることになります。
財産の規模が大きいほど、この差が税額に及ぼす影響は無視できません。特に不動産や金融資産が多いご家族では、相続税の税率が高い部分に差額が掛かるため、実際の税負担の増加は600万円を超えるケースもあります。
(2)「配偶者の税額軽減」が二次相続では使えなくなる
相続税法には、配偶者を保護するための「配偶者の税額軽減」という制度があります。この制度を活用すると、配偶者が取得した財産が1億6,000万円以内であるか、または法定相続分相当額以内であれば、相続税がかかりません。
一次相続では、この控除のおかげで相続税をゼロまたは大幅に圧縮できます。しかし、この控除を使えるのは「配偶者」だけです。二次相続の相続人は子どもですから、この控除は一切使えません。一次相続で配偶者に多くの財産を集中させると、その分だけ二次相続時の課税対象財産が膨らみます。一次相続で節税できた分が、二次相続で帳消し以上になるケースも珍しくありません。
(3)「小規模宅地等の特例」の適用可否が変わる
小規模宅地等の特例とは、被相続人が居住していた土地(特定居住用宅地等)を相続した場合に、330平方メートルまでの部分について相続税評価額を80パーセント減額できる制度です。また、被相続人が事業に使っていた土地(特定事業用宅地等)は400平方メートルまで80パーセント減額、貸付事業用宅地等は200平方メートルまで50パーセント減額されます。この特例を使えるかどうかで、課税額は大きく変わります。
一次相続で配偶者が自宅を相続した場合、配偶者はこの特例を同居要件なしに適用できます。ところが二次相続で子どもがその自宅を相続する際には、相続開始直前に被相続人と同居していたことや、相続開始前3年以内に自分や配偶者が所有する家屋に住んでいないことなどの要件を満たす必要があります。一次相続の時点でどのような設計をしておくかが、二次相続における特例の適用可否に直結します。
(4)生命保険の死亡保険金の非課税枠も縮小する
生命保険の死亡保険金には、「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。一次相続で相続人が3人(配偶者と子ども2人)であれば1,500万円が非課税となりますが、二次相続で相続人が子ども2人だけになれば、非課税枠は1,000万円に縮小します。
相続対策として生命保険を活用している方は、二次相続時の非課税枠の縮小についても意識しておく必要があります。特に、受取人を配偶者にしている場合、配偶者が受け取った保険金はそのまま配偶者の財産となり、二次相続の課税対象に加わります。受取人を子どもにしておくことが税務上は有利です。
(5)「遺言書」だけでは防ぎきれない二次相続の限界
遺言書は、作成した本人が亡くなったとき(一次相続)に効力を発揮します。しかし、一次相続の被相続人が「二次相続の際にはこう分けてほしい」という意思を遺言書に記しても、それは二次相続の被相続人(配偶者)の意思を縛るものではありません。遺言書が有効なのは、あくまでも作成者自身が亡くなるときの相続についてだけです。
二次相続に向けた対策は、遺言書だけで完結するものではありません。一次相続の段階での遺産分割の設計、そして生前からの継続的な対策の組み合わせが求められます。
3 高額財産・収益不動産・親族経営の会社をお持ちのご家族が直面する特有のリスク
(1)不動産が共有状態になり、次世代で「争族」化する危険
ア 賃貸アパートや収益不動産を複数の相続人で共有すると何が起きるか
二次相続の際に不動産を複数の子どもが共有で相続すると、その後の管理・活用に深刻な支障が出ることがあります。広島市内やその周辺エリアでも、賃貸アパートや収益不動産を複数の相続人が共有している状態から、管理・活用をめぐるトラブルに発展するケースが少なくありません。共有者全員の同意がなければ大規模な修繕や建替え、売却を進めることができないため(民法第251条、252条)、共有者のひとりが同意しなければ何年経っても手続きが前に進まない事態になります。
イ 「とりあえず共有に」という判断が次世代の紛争を生む
相続の現場では「今は揉めたくないからとりあえず共有にした」という判断が、10年後・20年後に深刻な紛争を引き起こすケースが後を絶ちません。共有者のひとりが亡くなると、その持分が再び相続の対象となり、さらに多くの関係者が関与する状況になります。共有の連鎖が続けば、やがて見知らぬ遠縁の親族まで共有者に加わることもあります。二次相続の設計段階で、不動産の共有を回避することが重要です。
(2)納税資金が不足し、優良資産を手放す事態に
相続財産が不動産に偏っている場合、相続税の納税資金が不足することがあります。相続税は原則として現金で一括納付しなければならないため、現金が少なくほとんどが不動産というご家族では、収益物件や居住用不動産を売却せざるを得ないケースが生じます。
広島市内の土地や建物は、エリアや用途によって評価額に大きな差があります。特に広島市中心部や交通利便性の高いエリアに収益不動産を持つ方にとって、相続税を払うために優良な賃貸物件を手放すという結果は、できれば避けたいところです。二次相続に向けて、納税資金の確保についても事前に考えておくことが必要です。
(3)認知症発症による「資産凍結」リスク——二次相続が発生する前に起こりうる危機
ア 配偶者が認知症になると、遺言書も作れなくなる
二次相続の問題を語るうえで、認知症のリスクを避けて通ることはできません。一次相続が終わった後、配偶者(次の被相続人)が認知症を発症してしまうと、深刻な問題が生じます。遺言書は、遺言者が遺言の内容を理解したうえで意思表示できる状態(遺言能力)にあることが必要です。認知症が進行した状態では遺言能力が認められず、遺言書を作成することができなくなります。
イ 成年後見制度では相続税対策・柔軟な財産管理が制約される
認知症になった方の財産については、成年後見制度を利用しなければ処分や管理ができなくなります。成年後見制度では、本人の財産を保護することが最優先とされるため、相続税対策のための生前贈与や、収益不動産の建替え・売却など、積極的な財産管理は原則として認められません。二次相続前に配偶者の財産が事実上「凍結」された状態になってしまうのです。広島市内で収益不動産を所有する方のご家族から、まさにこのような状況に陥ってからご相談をいただくケースもあり、早い段階からの備えがいかに重要かを実感しています。
(4)介護・寄与分に対する認識の違いが招くトラブル
二次相続では、一次相続に比べて「介護負担の不均衡」が争いの種になりやすい傾向があります。一次相続後に存命の配偶者(母)を誰かが長年介護してきた場合、その子どもは「自分だけが苦労を担ってきた」という気持ちを抱えていることが多いです。
相続法上、療養看護などの貢献によって被相続人の財産の維持または増加に寄与した場合、その貢献は「寄与分」として遺産分割に反映させることができます(民法第904条の2)。しかし、寄与分が認められる範囲や程度をめぐって兄弟間で意見が対立するケースは非常に多く、調停や審判にまで発展することも少なくありません。
(5)親族経営の会社(非上場株式)が絡む相続特有のリスク
ア 自社株の評価をめぐる争い
広島市内や広島都市圏においても、中小企業・同族会社を経営するご家族からの相続相談は多く寄せられます。経営者一族の相続では、非上場株式(自社株)の扱いが大きな問題になります。非上場株式には市場価格がないため、その評価方法によって相続税額や遺産分割の内容が大きく変わります。評価方法には複数のアプローチがあり、どの方式を採用するかをめぐって相続人間で意見が対立するケースがあります。
イ 株式の分散と経営権の問題
株式が複数の相続人に分散すると、会社の経営権が不安定になるリスクがあります。特定の相続人が経営を続けるためには、株式をできる限り集約することが重要です。また、被相続人が会社の代表者であった場合、会社と個人の財産が混在しているケースもあり、遺産の範囲の確定から困難を伴うことがあります。会社の後継者問題と相続問題が複雑に絡み合うことも多く、早い段階から専門家を交えた対策が求められます。
4 二次相続の税負担とトラブルを防ぐ「生前対策」
(1)一次相続の遺産分割の設計段階でできること
ア 収益物件・値上がりが見込まれる資産は配偶者ではなく子どもに相続させる
一次相続の段階で、将来価値が上がる可能性のある資産(収益不動産や株式など)をあらかじめ子どもが相続するよう設計することで、二次相続時の課税対象財産を抑えることができます。配偶者に多くの財産を集中させると、その分だけ二次相続での税負担が重くなるリスクがあるためです。もちろん、配偶者の生活保障との兼ね合いを慎重に検討したうえで判断する必要があります。
イ 「配偶者居住権」の活用——住む権利と所有権を分離し、二次相続時の課税対象を抑える
2020年4月の民法改正により、「配偶者居住権」という制度が新設されました。これは、配偶者が相続開始時に被相続人と同居していた建物について、その後も引き続き居住できる権利を遺産分割や遺言によって取得できるという制度です。
この制度を活用すると、自宅不動産を「配偶者居住権(使用・収益する権利)」と「所有権(配偶者居住権の負担がついた部分)」に分けて相続させることができます。配偶者は居住権を取得し、子どもは所有権を取得する形です。こうすることで、一次相続で配偶者が取得する財産の評価額を抑えつつ、配偶者の居住の安定も確保できます。また、配偶者居住権は配偶者の死亡によって消滅するため、二次相続時には課税対象が縮減される効果があります。
ウ 子どもが「小規模宅地等の特例」を使えるよう一次相続の段階から設計する
前述のとおり、二次相続で子どもが小規模宅地等の特例を利用するには、一定の要件を満たす必要があります。一次相続の時点で子どもが親と同居しているかどうか、あるいは別の住宅を所有していないかどうかを確認し、必要であれば同居や二世帯住宅への移行なども視野に入れた設計が求められます。
(2)「公正証書遺言」の作成——自分の意思を確実に法的効力のある形で残す
ア 自筆証書遺言との違い——なぜ公正証書遺言が信頼性・実行力において優れているのか
遺言書には自筆証書遺言と公正証書遺言の2種類があります。自筆証書遺言は費用がかからず手軽に作成できますが、形式上の不備(日付や押印の欠缺など)で無効になるリスクがあること、紛失・改ざんの恐れがあること、原則として家庭裁判所での検認手続きが必要なことなど、実行段階でのトラブルが少なくありません。
一方、公正証書遺言は公証人が関与して作成するため、形式上の不備が生じません。原本は公証役場に保管されるため紛失・改ざんのリスクもなく、検認手続きも不要です。二次相続に向けた確実な遺産承継を実現するためには、公正証書遺言の活用が推奨されます。
イ 公証人の実務に精通した弁護士との連携
当事務所には、35年間にわたって裁判官を務め、その後8年間広島の公証役場で公証人として活動したベテラン弁護士が在籍しています。広島における公証実務の豊富な経験を活かし、遺言内容の設計から公証役場での手続きまでを一貫してサポートすることができます。
(3)「家族信託(民事信託)」の活用——一次相続から二次相続後まで資産の流れを設計する
ア 家族信託の仕組みと効果
家族信託とは、財産を持つ方(委託者)が、信頼できる家族(受託者)に財産の管理・処分を託す制度です。信託法に基づく制度であり、適切に設計することで、認知症リスクと二次相続問題の両方に対応できる柔軟なスキームを組むことができます。
たとえば、父が存命中に子どもに財産の管理を信託しておけば、父が認知症を発症した後も、受託者である子どもが継続して財産を管理・活用できます。成年後見制度のような硬直した制約を受けることなく、収益不動産の修繕・建替えや資産組み換えも可能です。また、信託契約の中で「父が亡くなったら母へ、母が亡くなったら子どもへ」という受益権の移転を設計しておけば、二次相続後の資産の流れまで一括して確定させることができます。
イ 成年後見制度では実現できない柔軟な財産管理が可能
成年後見制度は本人の財産保護を第一目的としているため、積極的な資産活用や相続税対策には馴染みません。一方、家族信託は委託者が元気なうちに自分の意思で財産管理の仕組みを設計できるため、認知症発症後も本人の意思を反映した財産運用が継続できます。
ウ 家族信託は公正証書による契約で——広島における豊富な実績と利用時の注意点
家族信託を利用する際には、遺留分を侵害しないよう設計することや、税務上の問題が生じないよう注意することが必要です。また、信託契約は公正証書によって作成することが実務上強く推奨されます。当事務所には、広島の公証役場において公正証書による信託契約を数多く手がけてきた弁護士が在籍しており、広島における信託契約の設計・実行において有数の経験と実績を持っています。
(4)生前贈与・生命保険などその他の生前対策
ア 生前贈与——早期に始めるほど効果が高い
生前贈与は、相続税対策の中でも最もオーソドックスな方法のひとつです。贈与税には年間110万円の基礎控除があり、この範囲内であれば贈与税がかかりません。毎年この枠を活用して財産を移転することで、相続時の課税対象財産を計画的に減らすことができます。ただし、相続開始前7年以内の贈与については相続税の計算に加算される(生前贈与加算)ルールがあるため、できる限り早い時期から開始することが重要です。
なお、毎年同じ金額を定額で贈与し続けると「定期贈与」と認定され、総額に対して一括して贈与税が課されるリスクがあります。金額や時期を変えながら、毎年個別に贈与契約を締結する形で進めることをお勧めします。
イ 生命保険の活用——現金を保険に移し替えることで非課税枠を確保する
生命保険の死亡保険金は、受取人が相続人である場合、「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が設けられています。現金や預金をそのまま相続させると全額が課税対象となりますが、保険料として支払い死亡保険金として受け取る形にすることで、一定額を非課税で渡すことができます。さらに、保険金は現金で受け取れるため、相続税の納税資金としても活用できます。受取人は、二次相続のことを考えると子どもに設定しておくことが一般的です。
(5)「相次相続控除」の活用——10年以内の連続相続で適用できる税額控除
ア 制度の概要
あまり知られていませんが、「相次相続控除」という制度があります。これは、一次相続の開始から10年以内に二次相続が発生した場合に、二次相続の相続税額から一定額を控除できる制度です。一次相続で相続税を納付していた場合に、その税額の一部が二次相続の税額から差し引かれる仕組みであり、相続が短期間に集中した場合の税負担の累積を緩和する趣旨の規定です。
イ 税理士との連携が不可欠
相次相続控除の適用要件や控除額の計算は複雑であるため、適用を見落とさないためにも、相続税に詳しい税理士との連携のうえで確認することを強くお勧めします。当事務所は広島市内の相続税専門の税理士事務所と連携しており、税務面も含めた総合的なサポートが可能です。
5 もし二次相続でもめてしまったら——弁護士による解決方法
(1)まずは遺産分割協議——弁護士が代理人として当事者間の交渉をサポート
ア 感情的対立が激化しやすい状況に弁護士が介入する意義
二次相続でトラブルが発生した場合、まず試みるべきは相続人全員による遺産分割協議です。相続人全員が合意すれば、法定相続分どおりでなくても、話し合いで決着させることができます。
ただし、感情的な対立が深まっている状況では、当事者だけで話し合いを進めることは困難です。弁護士が代理人として相手方と交渉することで、依頼者本人が直接やり取りをする負担を大きく軽減できます。また、法律に基づいた冷静な交渉を進めることで、早期解決の可能性が高まります。
イ 弁護士が代理人となることで早期解決・精神的負担軽減が可能になる
相続人同士が直接向き合うと、過去の感情的な問題が再燃しやすく、話し合いが本来の論点から離れてしまうことがあります。弁護士が間に入ることで、論点を整理し、解決に向けた具体的な提案を行うことができます。相手方も弁護士を立てた場合には、弁護士同士の交渉という形になり、より冷静な協議が期待できます。
(2)協議がまとまらない場合——家庭裁判所での「遺産分割調停・審判」へ
ア 調停から審判へ移行する流れ
当事者間の話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。広島市内のご依頼者の場合、申し立ては原則として広島家庭裁判所に行うことになります。調停では、家庭裁判所の調停委員(および裁判官又は調停官)が間に入り、相続人間の合意形成を助けます。調停は非公開で行われるため、プライバシーが保たれます。調停でも合意に至らない場合は、審判手続きに移行し、裁判所が遺産の分け方を決定します。
イ 広島家庭裁判所の現役非常勤家事調停官が在籍する当事務所の強み
当事務所には、広島家庭裁判所の現役非常勤家事調停官(非常勤裁判官)として現在も活動している弁護士が在籍しています。広島における遺産分割調停の実情を熟知しており、調停の場でどのような観点から話し合いが進められるか、審判になった場合にどのような判断がなされやすいかを、実務の内側から理解した弁護士が依頼者の代理人として対応にあたります。
(3)遺留分侵害額請求など個別紛争への的確な対応
ア 遺留分とは何か
遺留分とは、一定の相続人に対して民法が保障している最低限の相続分のことです。遺言や生前贈与によって特定の相続人または第三者に財産が集中したとしても、遺留分を有する相続人は、遺留分を侵害された分の金銭的補填を請求することができます(遺留分侵害額請求)。遺留分の割合は、兄弟姉妹以外の相続人については法定相続分の2分の1です。
イ 時効に注意が必要
遺留分侵害額請求権は、相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないと時効により消滅します。また、相続開始から10年が経過した場合も同様です。「まだ時間があると思っていた」という間に時効が完成してしまうケースもありますので、請求を検討している方は速やかに弁護士へご相談ください。
(4)会社株式をめぐる紛争への対応
広島市内の中小企業・同族会社に関わる相続では、非上場株式(自社株)が遺産に含まれることで、相続人間に深刻な対立が生じることがあります。株式評価の方法には複数のアプローチがあり、どの方法を採用するかによって評価額が大きく異なります。また、特定の相続人が経営権を独占しようとする動きに対し、他の相続人が法的手段で対抗するケースも見受けられます。当事務所は、広島市内の親族経営の会社の顧問弁護士を多数務めてきた経験を持ち、株式評価・経営権をめぐる紛争において豊富な実績を有しています。
6 まずは千瑞穂法律事務所へご相談ください
(1)当事務所が「二次相続」問題に強い理由——7つの特長
ア 元裁判官(35年)・元公証人(8年)が在籍——裁判実務と公証実務の両面に精通
当事務所には、35年間にわたって裁判官を務め、その後8年間広島の公証役場で公証人として活動したベテラン弁護士が在籍しています。裁判官としての豊富な経験から裁判所の判断傾向を深く理解しているとともに、広島における公証実務の経験から、公正証書遺言の作成にも精通しています。
イ 広島における公正証書信託契約の第一人者——家族信託の設計・実行を力強くサポート
広島の公証役場において公正証書による信託契約を数多く手がけてきた弁護士が在籍しています。広島において信託契約の第一人者として、家族信託の設計・契約作成・実行まで一貫してサポートできる体制を整えています。
ウ 広島家庭裁判所の現役非常勤家事調停官が在籍——遺産分割調停の実務を熟知
広島家庭裁判所の非常勤裁判官(家事調停官)として現在も活動している弁護士が在籍しています。広島における遺産分割・遺言に関するトラブル案件を数多く手がけており、調停の実情を熟知したうえで依頼者にとって最良の結果を目指した対応が可能です。
エ 大手司法書士法人「みつ葉グループ」と同一拠点で連携——不動産登記・相続登記に迅速に対処
全国規模の大手司法書士法人「みつ葉グループ」の広島拠点と同一の事務所で運営されており、広島市内の不動産の相続登記などの手続きについても迅速かつ一体的に対応できます。
オ 広島市内の相続税専門の税理士事務所と連携——税務面も含めた総合的なアドバイスが可能
相続税に関する知識と経験が豊富な税理士が所属する税理士事務所と連携しています。遺産分割の法的な問題だけでなく、相続税の申告・節税対策についても、専門家と連携しながら適切なアドバイスをご提供できます。
カ 広島市内の収益不動産を含む遺産分割・紛争の豊富な実績
不動産関連企業と連携し、広島市内を中心に収益不動産(賃貸アパートなど)が絡む遺産分割や相続紛争を数多く手がけてきた実績があります。不動産の評価・管理・処分に関わる複合的な問題にも、スムーズに対応できます。
キ 広島市内の親族経営の会社の相続トラブルに豊富な実績
広島市内を中心に、親族経営の会社の顧問弁護士を多数務めてきた経験を活かし、自社株の評価・株式の争奪・経営権の問題など、会社と相続が絡む複雑な紛争にも実績豊富な弁護士が対応します。
(2)ご相談から解決までの流れ
二次相続に向けた生前対策のご相談から、現に発生している遺産分割紛争のご依頼まで、幅広く対応しています。初回のご相談は無料です。ご状況をお聞きしたうえで、事案に応じた方針をご提案し、ご依頼いただいた後は手続き・交渉・調停・訴訟まで一貫してサポートします。
(3)広島で遺言・相続にお悩みの方はお気軽にご相談ください
二次相続の問題は、何も対策をしないまま時間が経つと、気づいたときには選択肢が狭まっていることがあります。「まだ先の話だから」と後回しにせず、早めにご相談いただくことが、ご家族にとっての最善策につながります。千瑞穂法律事務所では、広島市内およびその周辺エリアにお住まいの方からの遺言・相続に関するご相談を随時受け付けています。お電話またはメールにてお気軽にお問い合わせください。

